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メタアナリシス – アクティビティトラッカーの有効性

スマートウォッチやフィットネストラッカーを含む、ウェアラブルの活動量計(アクティビティトラッカー)は人々の健康を改善する ー アデレードに本拠を置く南オーストラリア大学の研究チームは、数百報の先行研究に基づくメタアナリシスから興味深い知見を明らかにした。研究成果はこのほど、The Lancet Digital Healthから公開されている。

チームの研究論文では、アクティビティトラッカーを用いて身体活動をモニターした先行研究群に基づき、これらに含まれる16.4万人のデータを統合した系統的レビューおよびメタアナリシスを実施している。結果、ウェアラブルのアクティビティトラッカーは、ユーザーに対して毎日最大40分(歩数にして約1,800歩)程度を追加的に歩くよう促しており、「5ヶ月の利用期間で平均1kgの体重減少をもたらす」ことを明らかにした。

著者らは「アクティビティトラッカーの利用が、糖尿病や高血圧をはじめとする生活習慣病、および心血管疾患・脳血管疾患などの重要疾患発症のリスク低減に直結する可能性があること」を強調している。興味深いことに、本研究成果は若年など特定の年代にのみ効果を示すものではなく、幅広い年齢層においてその効果が共有されている。個人ごとはもとより、集団の健康を考える上でも示唆的な研究成果であり、組織的な健康増進プログラム策定にとって価値ある知見を加えている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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