緑内障進行の兆候を超早期に捉えるAI技術

英University College London(UCL)などの共同研究チームは、AIアルゴリズムのサポートにより、緑内障の進行を従来手法に比べて18ヶ月早く検出できることを明らかにした。

今月3日、学術ジャーナルExpert Review of Molecular Diagnosticsにて公開されたチームの研究論文によると、DARCと呼ばれる検査法に関する臨床試験の結果から今回の知見が得られたという。DARCでは蛍光色素を注入することで、網膜における損傷細胞を肉眼的に見分けることが可能となるが、眼科医の結果評価が別れることが多いためAI利用の有用性が考えられていた。

Medical Xpressの取材に対し、UCL眼科学研究所のFrancesca Cordeiro教授は「医師単独の判断ではなく、AIアルゴリズムとの組み合わせによってDARCがバイオマーカーとして機能し得る可能性を示した」としている。緑内障は不可逆的な失明原因の主たるもので、世界6000万人に影響を及ぼすとされており、今回の研究成果によって新しい早期介入の手段が導かれることが期待されている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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