高齢化を背景としてリウマチ治療への需要が伸び続ける一方で、リウマチ専門医には診療報酬の変化、業務管理、労働力不足などに伴うプレッシャーがかかっている。Cardinal Health社は米国のリウマチ専門医85名以上への調査結果をまとめた最新版のレポート「Rheumatology Insights」において、彼らが業界変動にどのように対処しているかを報告している。
その結果のひとつとして、調査回答者の半数以上(56%)が「リウマチ領域におけるAIの活用についてあまりよく知らない」と回答しており、「今後3年間でAIがリウマチ治療に大きな影響を与える」と考える回答者は4分の1以下(24%)であった。レポートでは、リウマチ専門医は全体としてAI/機械学習に対する知識が不足しており、ツールの価値に懐疑的であるとのコメントがあった。
調査結果全体からは、米国のリウマチ専門医が直面している最大の課題は「診療報酬の低下」であることが浮き彫りとなっている。その課題解決にAIが活用される局面として、業務効率性の向上、財務管理の予測、患者の治療計画遵守、症状悪化の予測、臨床意思決定といったものがあがる。リウマチ専門医のサポートにおいて、テクノロジーが果たす役割に関連し「業界全体としてはより多くの教育機会を必要とし、早期に機会を捉えた医療従事者は治療と財務パフォーマンスの両面でメリットを得られるだろう」とレポートでは主張されている。
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