放射線科領域におけるAI導入は、臨床現場において興奮とためらいのいずれもを促している。米メリーランド大学の研究チームは、放射線科医・放射線科研修医・医学生のそれぞれにおいて「放射線科AIに対する態度」を明らかにするための系統的文献レビューを行った。
Academic Radiologyから29日公開されたチームの研究論文では、放射線科AIに対する意識を評価した19件の先行研究を分析している。結果、医学生と放射線科医は同様にAIの教育的効果を支持していた。また特に、AIソリューションについて学び、自ら実装することにも関心を示していた。さらに、放射線科領域におけるAIの役割については、放射線科医と放射線科研修医は医学生よりも楽観的にみる一方、医学生間には意見の乖離が認められた。
2010年代から始まった深層学習技術の高度発展に伴い、放射線科領域は医療AIの初期進出地点となり、今後も臨床フローへの多大な影響が見込まれている。全体として放射線科医はAIによる代替を受ける立場ではなく、AIを効果的に利用する、またはAIを構築・管理する専門家へとシフトすることを望んでいることがみて取れる。また、「次代の医師はAIを避けて通ることはできない」との共通認識を反映し、医学生は自身のキャリアプランにAIの存在をどう反映させるかも主要な悩みとなっている。
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